診療部門のご案内

小児外科

診療内容・専門分野

1)特徴

小児外科は、当センターにおける小児診療科(小児心臓科・小児心臓外科、小児腫瘍科、脳脊髄腫瘍科)における外科的治療を担当すべく、2013年4月に正式に設置されました。現在では、小児腫瘍や心疾患をもつお子さんの小児消化器疾患、小児救急疾患などに対し幅広く対応しています。
特に小児腫瘍は全国的にも症例が多くないため、経験不足から治療のレベルを高く保つことが難しい分野です。そこで、成人領域の経験を積極的に導入することが高度な治療には重要だと考えています。当センターは成人領域の腫瘍外科のエキスパートが多く在籍しており、その先生方の協力も仰ぎながら最善の治療を行うことができる体制が整っております。
2020年からは腹腔鏡・胸腔鏡手術を多く行ってきたメンバーが加わり、多くの疾患で腹腔鏡・胸腔鏡手術が可能となりました。また、泌尿器科領域疾患については小児泌尿器科専門医師とともに治療にあたっております。
 

2)診療内容

小児外科は新生児から15歳までの学童を対象として、脳・心臓・骨を除いた臓器に対しての外科的治療を担当します。当センターでは専門性の高い小児診療科の診療が行われており、小児外科では主に小児腫瘍における外科治療、心疾患を基礎疾患に有する小児外科疾患の治療にあたっております。当センターでなければ救命できないような重症小児外科疾患に対する治療も小児心臓科・小児心臓外科、小児腫瘍科をはじめとする多くの科の先生方と連携を取って行っています。

小児腫瘍の多くは化学療法が主体となりますが、腎芽腫などのように外科的治療が主体となる固形腫瘍もいくつかあります。当センターでは、小児腫瘍科と連携しながら、診断から治療への流れがよりスムーズになるよう、外科的切除、組織生検、治療のためのカテーテル留置などの外科的治療を進めております。
心疾患を基礎疾患に持つ児には、その治療中にさまざまな疾患を併発しますが、特殊な循環管理を必要とするため入院できる施設が限られる可能性があります。当センターでは小児心臓科・小児心臓外科にバックアップしてもらいながら、そのような児へ対応しております。
小児の重症疾患に対しては、小児心臓ICUにて全身管理を行うことが可能であり、特にECMOなどを必要とする重症小児外科疾患への対応も可能です。

診療にあたるメンバーは埼玉医科大学病院小児外科を兼任しており、普段から多くの手術に携わり、研鑽を積んでおります。

診療部長の田中は、2020年に赴任し、埼玉医科大学病院小児外科の病棟医長を兼任しており、ハイボリュームセンターに長く勤務した経験を活かして安全な手術を担保しつつ、腹腔鏡・胸腔鏡手術を積極的に導入しております。

診療に当たっては、埼玉医科大学病院小児科とも協力して診療に当たっており、いかなる小児疾患に対しても対応可能です。疾患によっては大学病院へ転院したうえでの治療も行えます。

埼玉医科大学病院小児外科HP参照

当科は、小児腫瘍などの希少疾患に対して、成人領域の知見、技術も取り入れた最善の治療を行う体制を整えています。
当科では開創手術と胸腔鏡・腹腔鏡手術のそれぞれよいところを取り入れた「安全で侵襲が少なく、整容性の高い手術」を多くの疾患で行っております。

 

【安全な低侵襲手術】

当科では開創手術と胸腔鏡・腹腔鏡手術のそれぞれのよいところを取り入れることで、安全性を保持したままで整容性の高い手術を行うようにしています。たとえば、新生児に対する肥厚性幽門狭窄症や先天性腸閉鎖手術などに対しては臍内切開による手術を基本とし、腹腔内の深部の剥離操作は腹腔鏡手術で行うより低侵襲で安全な手術術式を採用し、良好な結果を得ています。


対象疾患

小児の外科的疾患、消化器疾患は、いずれも対応しますが当センターでは以下がメインとなっています。

 

小児心疾患治療中に遭遇する疾患

胃食道逆流症、食道裂孔ヘルニア、(新生児)消化管穿孔、消化管出血(上部・下部)、横隔膜疾患(横隔膜弛緩症、横隔膜ヘルニア)、気道疾患、先天性肺嚢胞、急性腹症など

 

小児腫瘍

神経芽腫、腎芽腫、肝芽腫、胚細胞腫瘍、横紋筋肉腫などの小児固形腫瘍
骨軟部腫瘍などの遠隔転移(肺・肝)など
白血病や悪性リンパ腫、脳腫瘍などの診断のための組織生検、治療のためのカテーテル留置

 

小児の外傷

胸部外傷、腹部・骨盤外傷

 

現在、診療の窓口は当センターにおける小児診療科(小児心臓科・小児心臓外科、小児腫瘍科、脳脊髄腫瘍科)にお願いしておりますが、小児外科疾患の治療に関する相談は埼玉医科大学病院小児外科にて随時承っております。外来治療が必要な場合は埼玉医科大学病院こどもセンターにて対応させて頂いております。

埼玉医科大学病院 こどもセンター受付  049-276-1905
※電話でのお問い合わせの受付時間:午前8時30分から午後5時30分まで

 


地域連携への取り組み

埼玉医科大学病院小児外科では、産婦人科・小児科と協力して地域の周産期医療・新生児医療の向上に取り組んできました。今後は、当センターでも地域医療に貢献すべく、埼玉医科大学病院小児外科と連携して診療に当たっていく予定です。


担当医師

診療部長、教授(兼担)

田中 裕次郎

専門分野
小児・新生児低侵襲手術
主な資格
日本小児外科学会(専門医・指導医)、日本外科学会(専門医・指導医)、日本内視鏡外科学会技術認定医(小児外科領域)、小児がん認定外科医、がん治療認定医、日本周産期・新生児医学会認定外科医、International Pediatric Endosurgery Group(IPEG)正会員、Pacific Association of Pediatric Surgeons(PAPS)正会員

教授(兼担)(大学病院診療部長)

尾花 和子

専門分野
外科代謝栄養、周産期外科
主な資格
日本小児外科学会(専門医・指導医)、日本外科学会(専門医)、日本静脈経腸栄養学会(指導医)、日本周産期・新生児医学会、日本小児救急医学会、日本小児血液・がん学会、日本ストーマ・排泄リハビリテーション学会、日本臨床外科学会、日本外科代謝栄養学会

准教授(兼担)

江村 隆起

専門分野
小児内視鏡外科、小児泌尿器、小児外科全般
主な資格
日本小児外科学会(専門医・指導医)、日本外科学会(専門医)、日本小児泌尿器科学会(認定医)、日本内視鏡外科学会

助教(兼担)

大島 一夫

専門分野
小児・新生児低侵襲手術
主な資格
日本小児外科学会(専門医)、日本外科学会(専門医)、日本内視鏡外科学会、日本周産期・新生児医学会、日本小児血液・がん学会、日本小児放射線学会、International Pediatric Endosurgery Group(IPEG)

助教(兼担)

関 千寿花

専門分野
小児外科一般
主な資格
日本小児外科学会、日本外科学会、日本小児泌尿器科学会、日本登山医学会

助教(兼担)

合原 巧

専門分野
小児外科一般
主な資格
日本小児外科学会、日本外科学会