当科は小児から若年性人に発症した白血病、悪性リンパ腫、神経芽腫、腎芽腫、肝芽腫、横紋筋肉腫、ユーイング肉腫、骨肉腫、脳腫瘍などの悪性腫瘍全般および、再生不良性貧血などの造血障害、凝固異常症、免疫不全症などを診療対象としています。
私たちの病棟が、骨軟部腫瘍科や脳脊髄腫瘍科との混合病棟という利便性もあり、中学生高校生年齢から若年成人にいたる、いわゆるAYA世代の骨軟部腫瘍や脳腫瘍が入院患者の半数以上を占めるのが最近の傾向です。この世代のがん患者さんは「忘れられた世代」とも言われ、その希少性などからまとまった治療経験、しかも集学的に多職種が共同で連携良く診療に当たる体制が整った施設は国内にほとんど無いのが現状です。そのような中で、当院当科および関連診療科の連携は極めて活発・良好で、AYA世代のがん診療に貢献していると自負しています。
指導医のスタッフは国立がんセンター中央病院をはじめ、がん・血液専門施設での臨床トレーニングを受け、世界標準の診断・治療技能を有しています。
また、関連各科との連携も良好なため、素早く小回りが利き、初診日にそのまま診断をつけ、即日治療開始といった緊急性を要する疾患に対する対応も他施設に例を見ないものと自負しています。
小児・若年者の悪性疾患は頻度が少ないため、一般には「ないがしろ」にされがちですが、当院では小児の悪性疾患を専門とする診療科として着実な実績と評価を確立しつつあります。
最近のデータでは小児期の悪性疾患の70%以上は長期生存・治癒します。現在の最大の問題は「疾患の治療そのもの」はもちろんですが、「生命予後を落とさずに、成人してからも健常人と同じ生活が出来る・就労できる」治療法の開発およびそのための治療終了後のフォローアップ体制の拡充です。
これまでは、病気は治した(寛解に至った)が、様々な治療関連合併症・後遺症により普通の社会生活が出来なくなってしまう患者さんが多くいましたが、これからの私どもの使命は「がん治療終了20年後の患者さんの生活の質」です。この視点が中・高齢者のがん治療を行っている内科医との大きな違いです。
また、がん治療を受ける患者さんの療養生活の質を左右するものは治療法そのものより、治療に関連した苦痛(痛み、嘔気、倦怠感、免疫力低下、感染症、肝腎心などの重要臓器障害、および精神的苦痛)です。これらに対する専門診療科も併存しますが、小児・思春期特有の身体的・心理的背景を理解できるのはトレーニングされた小児腫瘍科医であると考えています。
病児を抱えるご家族の支援体制も、ファミリーハウスなどの整備が進んでいます。
また、日高市の支援を受け、小学校および中学校の院内学級が整備され、義務教育を院内で提供できる体制が整っています。
社会性獲得に重要な時期に、長期入院する学童には極めて重要な教育の機会提供がなされています。
小児期・若年成人に発症する悪性新生物全般、再生不良性貧血などの造血障害、先天性無顆粒球症などの免疫異常、血液凝固障害など。
特に、同種造血細胞移植の適応となるような難治性血液疾患や、多職種による集学的治療が必要な難治性固形腫瘍など。
また、小児期に抗がん剤治療や放射線治療を受けた小児がん経験者の心身の健康障害への対応、悩みの相談室、さらには二次がんの診断と治療。
月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | |
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初診 | 田中 竜平 | 福島 敬 | 田中 竜平 | 渡邊 温子 | 福島 敬 | 交代制 |
午前 | 田中 竜平 |
福島 敬 (緊急時のみ) |
田中 竜平 | 渡邊 温子 | 太田 充彦 | 交代制 |
午後 | -- | 渡邊 温子 | -- | -- | -- | -- |
スタッフおよび病床数不足のため、ご紹介いただいた際に心ならずも受け入れられないことがあります。
今後、埼玉西部、東京北西部の劣悪な小児医療に貢献できるよう、それらの拡充を目指して努力いたします。
診療部長、教授
副診療部長、准教授
准教授
講師
助教
助教
月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | |
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初診 | 田中 竜平 | 福島 敬 | 田中 竜平 | 渡邊 温子 | 福島 敬 | 交代制 |
午前 | 田中 竜平 |
福島 敬 (緊急時のみ) |
田中 竜平 | 渡邊 温子 | 太田 充彦 | 交代制 |
午後 | -- | 渡邊 温子 | -- | -- | -- | -- |