病院の概要

ロボット支援下手術

ロボット支援下手術装置
「センハンスデジタルラパロスコピー・システム」

手術用ロボットには広く用いられているダ・ビンチ以外にいくつかのロボット手術装置が世界で使用されています。その一つが、EU の援助で完成したイタリア製の「センハンス・デジタルラパロスコピー・システム」です。
埼玉医科大学国際医療センターはアジアで最初にこのロボット手術装置を導入し、すでに、当院では、大腸がん、肝臓がん、腎臓がん、子宮がんなどの低侵襲手術において安全に使用されています。

 

センハンスとは

センハンスは、腹腔鏡下手術をデジタル化し、より安全に施行できることを目指し開発されたシステムです。
 従来の腹腔鏡下手術と同じトロカーを使用しますので、小さな傷で行えます。


センハンスは全ての腹腔鏡下手術で保険適応されています。

 

使用される鉗子の形状・開閉構造は同じ

センハンスの鉗子と通常の腹腔鏡下手術で使われる鉗子の先端形状基本的構造は同じです。術者は通常の腹腔鏡下手術と同様の操作方法で鉗子先端の開閉やシャフトを回転させます。

センハンス用

腹腔鏡用
 

(腹腔鏡下手術用鉗子)
 

 

センハンスのメリット

鉗子の動きはコンピュータで制御されていますので、手振れ補正機構により鉗子先端のブレを最小限に抑えることが出来ます。

先端の動き(スピード)は実際の動きの25%、50%、75%に制御できるので精緻な操作が可能となります。特に血管周辺の操作に利点があります。

内視鏡はロボットが保持するので画像の揺れがなく、安定した画像を見ながら手術を進めることができます。

座って手術を行うので、術者の身体に掛かる負担が少ないため長時間の手術でも疲労は少なくて済みます。

 

Q & A

Q1 費用はいくらですか?特別な費用が追加されるのでしょうか?
すべての腹腔鏡下手術で保険適応されています。掛かる費用は通常の腹腔鏡下手術と同額です。
Q2 もしロボットが動かなくなったらどうするのですか?
素早く容易に、通常の腹腔鏡用鉗子に入れ替えて手術を続行できます。
Q3 特殊な手術になるのでしょうか?
術者が患者サイドで操作するかコックピットで操作するかの違いなので基本的な手術の手順は通常の腹腔鏡下手術と同じです。
埼玉医科大学国際医療センター

 


センハンス・デジタルラパロスコピーの主な特長

  1. 自らの手で直接把持していると同じような「触覚フィードバックシステム」があることから組織の損傷が少なくなることが期待される。
  2. 3Dのフルハイビジョンカメラを眼球の動きだけで操作することができる。
  3. 術者はオープンスタイルのコックピットで座りながら快適に手術操作が可能。
  4. 鉗子や鋏などの使用する手術機器は通常の腹腔鏡下手術で使用するものと同じ形状であり、そのほとんどが再利用可能で環境にやさしい。
  5. 鉗子などを挿入する腹部の入り口となる部位のトロカーと呼ばれる器材は専用ではなく、通常の腹腔鏡下手術と同じものを使用するので、いつでもそのまま通常の腹腔鏡下手術に変更あるいは並行して行うことができる。

 


進化するセンハンス・デジタルラパロスコピー・システム

現在のデジタル革命は急速であり、手術用ロボットも例外ではありません。つねに新たなアプリケーション機能が追加されています。その一つがISU(Intelligent Surgical Unit)です。

  1. Follow Me
    鉗子の先のポイントを追随してカメラが自動的に動きます。
  2. Go TO
    鉗子の先のポイントで臓器の場所を指示すると、その部位に自動的にカメラが移動して焦点を合わせます。
  3. Point to Point 3D Measurement
    体腔内の2点の距離を三次元で測定します。
  4. Defect Identification & Sizing
    体腔内の異常な欠損を認識し、その縦横長を測定し、パッチの大きさを推定します。

 


センハンス・ラパロスコピー
低侵襲手術トレーニングセンター

当院では、センハンス・デジタルラパロスコピー・システムを使用する外科医を育成するためのトレーニングセンターを開設しています。全国から多くの外科医が訪れ、研修を受けています。
世界で最も臨床経験のある、ドイツのシーゲン市のClinic for General, Visceral- and Vascular Surgeryの低侵襲・ロボット手術部門のチーフであるDr. Dietmer Stephanは当院の客員教授です。遠隔で手術指導を受けることができ、また、日本で指導者となれるプロクター認定を受けるためには、リアルタイムでSenhance ConnectというITシステムを用いて審査も受けることが可能です。


Senhance Connect による Tele-Mentoring(遠隔教育)

  1. 世界中の熟練外科医とリアルタイムでコミュニケーションできる。
  2. 術野、コックピットの外科医、アームの位置を含む手術台周りの映像をストリームできる。
  3. 両方向で画像を共有し、アノテーションが可能ある。